• [ライブレポート] Momoiro Clover Z in Los Angeles (The Wiltern, 2016.11.17)

    2016年11月17日、ももいろクローバーZ「アメリカ横断ウルトラライブ」のLA公演がThe Wilternにて行われた。今回のテーマは「日本の四季」。和太鼓や日本舞踊などの日本の文化を最大限に取り入れた見どころ満載の2時間となった。 Read the English version here! 「さくらさくら」に合わせた日本舞踊が終わると、着物を羽織ったメンバーが登場した。一人一人、観客に向かってお辞儀をする。 早着替えを済ませると、「夢の浮世に咲いてみな」のイントロが流れる。昨年のライブでも大きな歓声があがったKISSとのコラボ曲だ。「美少女戦士セーラームーンCrystal」の主題歌「MOON PRIDE」、そしてユニークな歌詞と振り付けが特徴の「マホロバケーション」が続く。 春期間が終わると、メンバーが傘を持ってステージに再び立つ。日本ならではの梅雨の時期を表現する楽曲はバラードの「キミノアト」だ。切ない雰囲気から一転、夏を代表する「ココ☆ナツ」と「ワニとシャンプー」が会場を一気に盛り上げる。日本からのファンはもちろん、現地のファンも完璧な振り付けやコールでライブを楽しんでいる。お祭り気分が楽しめる「ももいろ太鼓どどんが節」で夏期間が締めくくられる。 秋期間を彩るのは、アニメソングの「ムーンライト伝説」と「『Z』の誓い」。そして10曲目には、グループの歴史を振り返る最新シングル「ザ・ゴールデン・ヒストリー」が続く。 冬期間の最初の曲は、2012年のクリスマスライブのために発売された「空のカーテン」だ。どこか切なく、でも温かい歌詞が心に響く。12曲目にはクリスマスが待ち遠しくなる「サンタさん」が続く。 アンコール前のラストを飾るのは、本人たちが作詞を手がけた「あの空へ向かって」。インディーズ時代からファンに愛され続けている楽曲だ。 アニメファンに大人気の「Cha-La Head Cha-La」でアンコールが始まり、MCでは一人一人が改めて自己紹介をする。「フレーズを完璧に覚えてくれてる!」とメンバーも大喜びだ。MCのあとは、代表曲の「行くぜっ!怪盗少女」と「ニッポン笑顔百景」、そしてダブルアンコールで「走れ!」が披露される。 こうして2時間近くのライブは終わりを迎えた。また彼女たちがLAに戻ってくる日がすでに待ち遠しい。 2016.11.17 SETLIST 01. 夢の浮世に咲いてみな 02. MOON PRIDE 03....

  • [ライブレポート] VAMPS in Los Angeles (2016.11.07, El Rey Theatre)

    2016年11月7日。最強のロックデュオVAMPSが再びLAへ戻ってきた。およそ1年ぶりとなるLA公演。今回のライブは1930年代に設計されたEl Rey Theatreで行われた。 Read the English version here! オープニング・アクトはデトロイト出身のCitizen Zero。カントリー要素も混ざったロックで会場を沸かせた。前座が終わると、いよいよVAMPSの登場だ。HYDEはフードを被ったままステージに立つ。3曲目の「REDRUM」でフードを脱ぐと、彼の金髪姿に沸き起こる。LAのファンにとっては、K.A.Zの新しいギターを聴くのも初めてだ。高音が鳴り響く、今までとは一味違ったサウンド。新曲「SIN IN JUSTICE」から定番曲「VAMPIRE DEPRESSION」まで、彼らの勢いは増すばかりだ。 結成以来、VAMPSはDavid Bowieの「Life on Mars?」やMötley Crüeの「Live Wire」など、数々の楽曲をカバーしてきた。彼らが今回カバーしたのはRihannaの「Diamonds」。近年のポップスタンダードが彼らの演奏によって、一気にロックナンバーに仕上がる。 「みんな、調子はどう?楽しんでる?」HYDEが観客に向けてMCをする。「Citizen Zeroのメンバー、そしてみんな、ありがとう!」そう締めくくると、バンドは新曲「RISE OR DIE」を演奏。紫色の照明が彼らの吸血鬼テーマを強調している。 「WORLD’S END」のイントロが流れると同時に、手拍子が始まる。「BLOODSUCKERS」では見事なコールアンドレスポンスが披露される。改めて音楽は国境を越えられるということを思い知らされる。...

  • [ライブレポート] 25th L’Anniversary LIVE (Tokyo Dome, 2017.04.09)

    <4月9日 (日)> たくさんの笑顔を未来へ一緒に連れていく一体感あふれるステージ Photo credit: 今元秀明 / 岡田貴之 / 緒車寿一 / 加藤千絵 / 田中和子 東京ドーム2 Days公演をツアーに当てはめて表現すると、1日目がツアー初日、2日目はツアーファイナルということになる。どんなライヴになるのかを自分たちの肌で確認、把握しながらのぞんだのが初日だとすると、2日目はその感触を踏まえて、さらなる高みを目指したステージとなった。L’Arc-en-Cielというバンドの集中力のすごさを実感した。進化し続ける姿は2 Days公演にも凝縮されていたからだ。 2日目のオープニングナンバーも「虹」だった。が、空にかかる虹がどれひとつとして同じでないように、初日の「虹」とはまたちょっと表情が違う。hydeだけでなく、tetsuyaもkenもyukihiroも歌うような演奏だった。やはりこの曲は特別だ。歌うこと、演奏することが未来への決意表明のようにも響いてくる。映像や照明などの演出においても、細部も含めてしっかり整理されて、よりシャープになっていた。チーム全体として日々レベルアップしていけるところが素晴らしい。「ハロー ワールド!」とhydeが挨拶している。世界10地域13都市16か所でライヴビューイングが行われることも踏まえての挨拶だろ う。さらにこんな言葉。 「みなさんのおかげで25歳になりました。25年たってもこんなにたくさんの人に来てもらえるなんて泣きそうです。嘘です。泣きません。今日はまだまだ先は長いからね」 hydeが客席にウェーブを促して“錬成”を行う場面もあった。1日目も行われたのだが、2日目の方があらゆる面で進化していた。より一体感のあるウェーブになっていたのだ。照明が明るくなったり、L’edバンドが客席のうねりに連動して点滅したりという効果的なサポートもあり、“錬成”感が高まっていた。 2日目は初日には演奏されなかったナンバーが4曲演奏された。そのひとつは4曲目に演奏された2ndシングル曲「Vivid Colors」。開放感あふれるサウンドに乗って、hydeがステージの上手へと歩きながらたゆたうように歌っている。kenが気持ち良さそうにギターを演奏している。「Lies and Truth」ではtetsuyaとyukihiroの生み出す躍動感あふれるグルーヴに客席が激しく揺れた。初日には演奏されなかった「真実と幻想と」が始まると、ひときわ大きな歓声が起こった。エモーショナルなヴォーカル、ブルージーなギター、陰影の深いベース、タイトでありながらふくらみのあるドラムによって、深遠な世界が出現。やはりこの4人が生み出すアンサンブルは唯一無二だ。月に照らされて、海面が揺れる映像から始まり、炎とメンバーとが合成された映像も交えての「forbidden...